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オルヴィエート|古代エトルリア人の時代から栄える「世界一美しい丘の上の街」

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世界一美しい丘の上の街

「緑の心臓」と言われるイタリア中部ウンブリア州にあるオルヴィエート(Orvieto)の街は、小高い丘の上にあり、「世界一美しい丘の上の街」と言われています。

出典:depositphotos.com(オルヴィエート)

群馬県の前橋市と姉妹都市でもあるオルヴィエートへは、首都ローマから列車で一時間。電車を降りたら、旧市街へはイタリア語でフニコラーレ(funicolare)と呼ばれるケーブルカーで向かいます。ちなみに音楽の教科書にも登場する、ナポリ民謡で有名な「フニクリ・フニクラ」はケーブルカーの愛称なのです。

火山からの噴出物が凝結して出来た岩石である凝灰岩で出来た丘の上に建つオルヴィエートの歴史は古く、ローマ帝国が成立する前、紀元前におけるイタリア中部の支配者であるエトルリア人時代にはすでに街が繁栄していました。今でも街に残る古代の墓からは、考古学上の大変貴重な資料がみつかるなど、エトルリア文明の最も重要な遺跡の1つです。

街を歩いていると、突然、壮麗な教会の正面部分(ファサード)が目に入ってきます。ここはイタリアでも数少ないロマネスク・ゴシック建築の大聖堂です。

出典:orvietoviva.com(オルヴィエート大聖堂)

大聖堂の内部にはミケランジェロも影響を受けたと言われる、ルネサンス期のイタリア人画家ルカ・シニョレッリ(Luca Signorelli)のフレスコ画「最後の審判」の連作で覆われたサン・ブリツィオ礼拝堂(Cappella di San Brizio)があります。

出典: traveling in Tuscany (ルカ・シニョレッリのフレスコ画)

 

エトルリアの流れを汲むオルヴィエート陶器

エトルリア人は古くから優れたギリシャ陶器を盛んに輸入したり、独自の陶芸を発達させたりと陶器には大変造詣が深かったようです。彼らの美意識は非常に高く、エトルリア文明が最も栄えた紀元前6世紀頃には、テラコッタ(素焼き)の大きな像や棺など評価の高い作品を数多く生み出しました。

出典:Wikipedia(エトルリア芸術)

彫刻的な作品以外では表面が黒一色の黒色磨研土器でブッケロ式陶器(bucchero)と呼ばれるエトルリア人特有の黒色の素焼きの壺や容器などを作りました。

出典:Wikipedia(ブッケロ式陶器)

中世になりマヨリカ焼きの製法がオルヴィエートにも伝わると、イタリアの他の街と同じようにマヨリカ焼きの製法を用いた陶器が盛んに作られるようになり、13世紀の終わりから14世紀の半ばにかけて最盛期を迎えます。釉薬が施された白い下地に、網目柄や鳥や魚、動物や人間、人間の頭を持った獣が黒や緑で絵付けをされた陶器がオルヴィエートの特徴です。

出典:In Orvieto(オルヴィエート陶器)

15世紀に入ると、黄色やコバルトブルーなどの新しい色が加わります。ザァッフェラ(Zaffera)と呼ばれるコバルトブルーの絵の具には、装飾がこんもりと盛り上がる効果がありました。

出典:Wikipedia(ザァッフェラの陶器)

その後オルヴィエートの陶芸は一時期廃れてしまいますが、19世紀の半ば、古代遺跡の発掘が盛んになったことで、12世紀から17世紀に作られた陶器の破片がほぼ完ぺきな形で中世の家々の跡から発見されると、再び伝統的な陶芸が脚光を浴びることになります。

1919年には伝統的なオルヴィエート陶器の製法を守るため、オルヴィエート陶磁器芸術製作所(L’Arte dei Vascellari di Orvieto)が設立されたおかげで、現在も伝統的な手法で作られた陶器を街中で見ることができます。

 

オルヴィエート・ビアンコ

オルヴィエートでは、紀元前7世紀頃よりエトルリア人によってウンブリア州で最も古くからワインが造られていたと言われています。

今でもオルヴィエートのワインは非常に有名で高い評価を得ています。この土地特有の凝灰岩の洞窟の中の温度の低いところでワインを保存して、発酵をそれほど進ませず、糖分を残したままの甘いワインに仕上げることが出来るからです。

現在はアッボッカート(薄甘口)、アマビレ(中辛口)、ドルチェ(甘口)の3種類の白ワインがDOC(原産地統制名称)に認定されています。 オルヴィエートと言えば白ワインが有名ですが、最近ではレベルの高い赤ワインも生産されています。

オルヴィエートに行った際には、是非、この辺りの名物で、卵を使わず、小麦粉・塩・オリーブオイルだけで作ったウンブリケッリ(Umbrichelli)というもちもちの食感のパスタと一緒にワインを味わってみて下さい。

出典: In Orvieto (ウンブリケッリ)

 

参考資料

Traveling in Tuscany

In Orvieto

Wikipeida

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