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ビング・オー・グレンダール|世界で最初にクリスマスのイヤープレートを発表したデンマークの老舗ブランド

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出典:ロイヤル・コペンハーゲン公式サイト

「ビング・オー・グレンダール」というブランドをご存知ですか?ヴィンテージ食器やアンティークが好きな方なら一度は聞いたことがあるかもしれませんね。

「ビング・オー・グレンダール」はデンマークの伝統ある陶磁器ブランドの会社。実はここ、世界で最初にクリスマスのイヤープレートを作った窯なのです。

また、デンマークでは10家庭に1家庭は持っていたという国民的人気シリーズを生み出したブランドでもあります。

今日は「ビング・オー・グレンダール」のクリスマスのイヤープレートの秘話や、爆発的人気を呼んだシリーズについて紹介します。

1895年から120年以上、1度も欠くことなく毎年発売しているイヤープレートの元祖ブランド

出典:Wikipedia(Bing & Grøndahl)

「ビング・オー・グレンダール」は1853年、デンマークでビング兄弟とグレンダール氏の共同で設立されました。もうお分かりですね。ブランド名は創立者の2人の名前に由来しています。

デンマーク語表記で「Bing & Grøndahl」となります。

デンマーク語で「&」は「オー」と発音するので、「ビング・オー・グレンダール」となるわけです。海外では、「B&G」と短く表記することもあるようです。

どうでもいい話なのですが、私は初めて「ビング・オー・グレンダール」というブランド名を聞いたとき、「ビン・グオーグ・レンダ―ル?」「ビングオーグレン・ダ―ル?」などとどこで意味が切れるのかわからず、舌を噛みそうになったことがあります・・・。

さて、この「ビング・オー・グレンダール」、初めは陶磁器製の人形(下記写真)などを作っていましたが、徐々にテーブルウエアやコーヒーセットなどにもアイテムを広げていきました。

出典:Wikipedia(Bing & Grøndahl)

そんなビング・オー・グレンダールの名を世界に知らしめたのは、クリスマスのイヤープレート。イヤープレートは、ヨーロッパでは「クリスマス・プレート(Christmas plate)」という名称で知られているものです。

クリスマスプレートはもともと、裕福な家庭で働く召使に対してクリスマスの時期に美しい木製や金属製のプレートに盛ったケーキや果物をプレゼントしたことが始まりです。

クリスマスのイヤープレートといえば、同じデンマーク発のロイヤル・コペンハーゲンを思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんね。

でも、実はロイヤル・コペンハーゲンはビング・オー・グレンダールがイヤープレートを発売してから13年後の1908年に初めてのイヤープレートを発売したのです!イヤープレートは、ビング・オー・グレンダールが元祖のブランドなのです。

クリスマスのイヤープレートは冬のデンマークの情景がモチーフ

では、世界最古のイヤープレートってどんなデザインだったのでしょうか?

1895年にリリースした世界最初のイヤープレートは、「氷の張った窓の後ろに(Behind the frozen window)」という名前をもつこちら!

出典:Milwaukee Public Museum

これは、コペンハーゲンのスカイラインをモチーフにしたものだそう。

クリスマスの頃、コペンハーゲンの冬の夜空は、氷の結晶できらめきます。そんなコペンハーゲンの冬の夜景を暖炉の薪がパチパチと音を立てて燃える部屋から眺めている、そんな雰囲気のプレートですね。

1895年の初版は、たった400ピースしか製造されなかったそう。徐々に世界的に人気となり、コレクターが毎年、楽しみに待ち焦がれているシリーズとなっています。

結婚や子どもの誕生など、人生の節目をきっかけとしてイヤープレートを買うようになった方もいるそうですよ。

イヤープレートは一見すると、普通のお皿のようにも見えるかもしれません。

しかし、このシリーズは非常に高い熟練の技術を要し、手間暇をかけて作られるものなのです!アーティストが描いた絵をもとに職人の手で彫刻をするなど、丁寧に作られています。

世界で初めてイヤープレートが発売されて以来、ビング・オー・グレンダールは120年以上にわたって1度も欠かさず、毎年新しいデザインのプレートをリリースし続けています。

デザインはいずれもデンマークの伝統的な冬のシーンにインスピレーションを得た、ブルー&ホワイトのプレートです。テイストが統一されているから、確かに飾りやすく、使いやすいですね!

では、最新のイヤープレートはどんなデザインなのでしょうか?

2020年のイヤープレートは、「ローゼンボー城(ROSENBORG CASTLE)」という名前のプレートです(冒頭写真)。

コペンハーゲンにあるローゼンボー城(下記写真)を背景に、ヨーロッパのクリスマスカードにもよく見られる「ヨーロッパコマドリ」が小枝に留まっている様子が描かれています。

ちなみに、ローゼンボー城は、ロイヤルコペンハーゲンがロシアの女帝エカテリーナ2世のために製作した代表作「フローラ・ダニカ」のオリジナルも保管されているんですよ。

出典:Wikipedia(Rosenborg Castle)

イヤープレートは、クリスマスが終わると型が壊され、製造中止になるそう。ほしいと思った方はお早目に!

デンマーク家庭の1割が持っていたという国民的人気シリーズ「シーガル」

「ビング・オー・グレンダール」にはもう1つ、とても有名なシリーズがあります。それは1950年代~1980年代にかけて国民的人気を誇った「シーガル(Seagull)」というカモメをモチーフにしたシリーズ。

出典:Wikipedia(Bing & Grøndahl)

なんと当時、デンマークの10家庭に1家庭は、この「シーガル」シリーズの食器を持っていたというから驚きです!その爆発的な人気っぷりから「デンマーク国民の食器シリーズ」と言われていたとか。

この「シーガル」シリーズ、一見すると派手さがなくて、地味なイメージがしませんか?なぜ、このような国民的人気を博したのでしょうか。

よく見るとその魅力がわかります。実は凝っているデザインなのです。例えば、カップの持ち手(ハンドル)をご覧ください。

これはタツノオトシゴ(sea horse)をモチーフにしていると言います。また、カップやソーサーの周囲の縁の部分には、ウロコ状の模様が施され、色もグラデーションになっています。

さらに、晴れた空のような淡いブルーと、自由にはばたく白いカモメとのコントラストも印象的。四方を海に囲まれたデンマークの海辺や自然を想起させ、人々の心をとらえたのかもしれませんね!

いかがでしたか?

ビング・オー・グレンダールは、1987年にかつての競合だったロイヤル・コペンハーゲンと合併し、現在はイギリスのウェッジウッドなどと同じフィスカース社傘下のブランドとなっています。

ですので、ビング・オー・グレンダールのイヤープレートが気になる方は、まず、ロイヤル・コペンハーゲンの公式サイトをチェックしてみてくださいね!

参考資料

Royal Copenhagen official website(English)-Bing & Grøndahl Collectibles

ロイヤル・コペンハーゲン公式サイト(日本語)

Milwaukee Public Museum(English)

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